マシューのお姉さんと甥っ子一家が、私たちが帰国してきたというので、ルイジアナから遊びに来てくれました。4年ぶりの再会です。エイカース家の長女、メロディー(義母の左隣)は去年一年で孫が2人でき、49歳にしておばあちゃんになりました。孫を溺愛しています。
この義姉のメロディーですが、私たちが結婚して以来この10年間で様々なところを通らされました。夫の不倫発覚、離婚、麻薬中毒、強盗、看護師免許はく奪、拘置所に送られ、兄弟たちと格闘する大喧嘩をし、精神科に入院させられ…義母はいつもメロディーの事で心を痛めていました。子供のころから家族に心を開いたことがなく、お父さんが亡くなった2008年12月にも、お父さんの面倒を見るためと最後をみとるために実家に戻ってきたのですが、兄弟たちとは距離を置いていました。私も個人的に深くは話したことはなかったのですが、自分はエイカース家では「ブラックシープ(外れ者)」なんだと、口癖のように言っていました。
それが今回私たちを訪ねて来てくれて、中毒と元夫と不倫相手に対する憎しみから解放され、すがすがしい顔の義姉を初めてみました。まともに会話ができたのも、今回が初めてでした。義母とマシューと私に少しだけ心を開いて、今自分がどこにいるのかを話してくれました。最近、不倫した夫とその相手を憎み、殺してやろうとも思っていた自分が、普通でなかったことに気づいたと、夫を不倫に追いやった自分も悪かったと、生まれて初めて自分がした数々の悪を思い出すようになったと、罪を犯した人たちに、傷つけた人たちに償いたいと、そのように話してくれました。義母は涙を流しながら、娘の話を静かに聞いていました。
話を聞きながら、私は自分の犯した数々の罪を思い起こしていました。自分がいかに狂気的で、そして悪い人間かを口にする義姉に、自分自身をなぞらえていました。犯した罪だけでなく、自分自身の奥深くに根付く、罪の性質に気づかされた時のことを思い起こしました。回りが悪いんだと思ってすべての問題を周囲のせいにしていたのに、突然、自分が諸悪の根源であると気づかされた時のことを。神のみ前にいかに罪深い人間であるかを見せつけられたショックで、2週間、主のみ前にひれ伏し、大泣きして主の赦しを乞いました。2週間後、私の人生は180度変えられていました。キリストがその十字架上で私のために成してくださったそのみ業を、こんなにも尊く思ったことはそれまで一度もありませんでした。聖書のみことばが、生きて私の心のうちに働くのを初めて見ました。それまでは、「聖書はこう言っているけれど…」と聖書よりも自分の意見を尊重していたのが、「こう言っているこのみことばに、従うようになるよう、主よ、私を助けて下さい」と祈るようになりました。私のためにご自身の御子を遣わしてくださったみ父に、生まれて初めて心から感謝をするようになったのです。それが実は本当の救いだったと気づいたのは、数年後のことですが。
私のうちに素晴らしい奇跡を成してくださった主が、メロディーのうちにも成してくださるよう、祈っています。
「幸いなことよ。そのそむきを赦され、罪をおおわれた人は。
幸いなことよ。主が、咎をお認めにならない人、その霊に欺きのない人は。
…私は、自分の罪を、あなたに知らせ、私の咎を隠しませんでした。
私は申しました。『私のそむきの罪を主に告白しよう。』
すると、あなたは私の罪のとがめを赦されました。」-詩篇32:1,2,5